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2008/12/11

ロシア旅行やめました。

 年末は雪降りしきる赤の広場で紅白歌合戦でも見て過ごそうと思い、モスクワ行きの航空券を予約したのですが、結局行くことを断念しました。断念した一番の理由は、航空券を予約した翌朝が寒かったからですが、その他に、ロシアが何だかやたらと面倒くさい国であるように思えたからです。
 ロシア入国にはビザがいります。これは許容範囲です。僕だってプーチンがそう易々と自分の間合いに外国人を入れるとは思っていません。それではまずビザを申請しようとロシア大使館のホームページに行き、必要書類を確認すると、写真やパスポート等々ありきたりなものが並んでいます。しかし、ここで油断してはいけません。少し下を見ると入国目的別に追加で必要な書類が書いてあります。
 そこで「観光ビザ」の項目を確認します。通常外国人観光客に求められるのは外貨とマナーぐらいのものですが、ロシアは違います。
旅行者(特に個人旅行者)は、上記書類のほかにロシア側の旅行会社が発行する旅行確認書(ファックスコピー可)が必要となります。この確認書は、ロシア連邦外務省の領事局で然るべき登録を受け、旅行リファレンス番号を取得しているロシアの旅行会社のみが発行できるもので、所定の書式の「外国人旅行者受け入れ確認書」にのっとって作成され、責任者の署名および社印の押印をされていなければなりません。

 何やら「旅行確認書」なるものが必要で、しかもそれは「ロシアの旅行会社のみが発行できるもの」だということ。楽天トラベルで航空券を予約した僕はどうすればいいのでしょうか。念のため「三木谷 実は ロシア人」で検索してみましたが、やはり楽天トラベルはロシアの旅行代理店ではない様子。
 とりあえずどんなものか見てみようと「外国人旅行者受け入れ確認書」(PDF)のリンクをクリックすると、これは無理だと一目で分かります。
 ここで何もかも忘れてページを閉じても構わないのですが、その少し下を見ると、以下のような記述があります。
さらに、ロシアの旅行会社が発行するバウチャーのコピーか、または、日本の旅行会社のバウチャー原本とコピーを提出してください。いずれの場合でも、バウチャーには下記のデータが記載されていなければなりません:
旅行者のデータ(氏名、生年月日、パスポート番号);
ロシア入国日および出国日;
観光ルート、移動手段、宿泊場所、観光プログラム;
旅行会社の署名と印;
支払済み証明;
ロシアの受入れ旅行会社名とその旅行レファレンス番号。

 唐突に言葉の説明も無く「バウチャー」なるものが出てきてくじけそうですが、バウチャーが何かはともかく、必要なデータの項目を見ると以下のことが要求されていることがわかりますね。つまり、「ロシアに入る前に全ての宿泊施設と移動手段を確保して金払った上でビザを申請しろ。」ということですね。これは入学試験前の受験生に入学後の授業料を払わせるようなものです。
 これはとても無理だとあきらめかけたその時、歴史が動きます。実はこのめんどくさい手続きをパスする裏技があります。それは、専門の代理店を通して申請をすれば、宿や移動の予約がいらないというものです。例えば以下の代理店でそれをやってくれるようです。
どんぐりツアー
ロシアビザセンター / ロシアビジネスビザ
 これならば、若干の手数料を支払うだけで、ビザを取得できますし、自分で平日に大使館へ行く必要もなくなります。まさに夢のような仕組みですが、ただ一つ問題があるとすれば、非常にうさんくさい。(個人的感想)「それって要するに書類の偽造じゃないの?」という疑問もありますが、なによりサイトの安っぽさがうさんくさいですね。(個人的感想)
 実際に使われている人もいるようなので、たぶん大丈夫なのだと思いますが、出発まで時期が差し迫っていたこともあり、僕は利用をやめました。
 そういったビザ申請まわりの面倒さに加え、他にも出入国カードを常時持つ必要があるとか、都市ごとに滞在登録が必要であるとか、寒いとかで結局ロシア行きを断念いたしました。
 今後ロシア自由旅行を考えられている人は、前もって代行業者に依頼してビザを取得した上で、航空券の予約をするのが最もリスクが少ないように思います。

 と、ここまで書いてきましたが、これまでのロシアビザに関する記述は全て虚偽の内容です。ということもあり得ますので、内容の真偽は各自で大使館にお問い合わせください。