このブログを検索

2012/01/29

熊本・鹿児島旅行記初日|阿蘇→草千里→熊本。


 2012年1月5日、朝6時。太陽が顔を出すより少し前に家を出る。あたりは薄暗く、肌寒い。国内線に乗るのは数年ぶりのため、パスポートを持たずに空港へ向かうことに違和感を感じる。
 正月休み明けに、朝一番で熊本へ向かう人はそう多くないようで、飛行機はガラガラだった。


 10時に熊本空港へ到着。ゆるキャラ日本一に輝いた「くまモン」グッズが充実している。(おそらく供給過多)外は快晴で、磨きたてのガラスのような気持ちのいい冬の日。
 空港にあるカフェでコーヒーをタンブラーに入れてもらい、おみやげコーナーで耕人堂のラスクを買う。日なたのベンチに座ってラスクをかじりつつ、阿蘇山へ向かうバスが来るのを待つ。風が無いので暖かい。


 11時にバスが来て、数人の旅行客と一緒に乗り込む。熊本駅からやって来たバスは、4割ほどの座席が埋まっていた。席は一応指定となっているのだが、誰も守っていないようなので、空いている席に座る。
 バスは空港を離れ、街中へ。そしてまた街を離れ、田舎道をひた走る。陽の光はバスを捉えて離さない。僕は外を見て、おばちゃんはカーテンを閉める。
 バスが山を登り始めると、道路の周囲に残雪が目立つようになる。いくつかのカーブを曲っているうちに、いつのまにかバスは雪道の上を走っている。そんなことにはお構いなしに運転手は最小限の減速でカーブを曲がり続ける。12時に阿蘇山に到着。


 火口付近へはロープウェイで登る。ロープウェイの中では、かつてはモダンだった制服を着たガイドのお姉さんが、阿蘇山にまつわるエピソードを紹介する。今となっては何一つ覚えていない。




 山頂は寒さでその標高を誇示し、火口は煙を噴き上げ続けることで歓迎の意を示す。


 阿蘇山を後にして、バスで2駅戻った草千里へ。レストハウスで高菜ごはんを食べる。意外とおいしい。相当ハードルを下げていたことは否定しないけれど。




 草千里は緑があふれる夏の景観が素晴らしいとのことだが、冬のモノクロも悪くない。


 阿蘇駅へ向かうべくバス停へ。バスは1時間に1本程度のため、乗り遅れないよう早めにバス停で待つ。(なぜCHAGE and ASKAは乗り遅れたバスを見送る人を見たがるのだろう。)


 14時半に阿蘇駅へ到着。すぐに熊本駅へ接続する電車があるけれど、あえて見送る。駅から10メートルにある「道の駅阿蘇」へ。鉄道駅と道の駅が近すぎると思うけれど、だからと言って不都合があるわけではない。


 道の駅にある無料休憩所にて、無料で休憩する。座布団を敷いて、阿部牧場のミルククッキーを食べる。
 味に特筆すべき点はないけれど、容器とマフラーを巻いた牛のロゴが素敵だ。化学調味料や膨張剤などを使っていないところにもこだわりが見て取れる。クッキーを片手に空港で買ったコーヒーの残りを飲む。コーヒーは決して美味しくはないけれど、タンブラーのおかげでまだ温かい。きっと、冷めた状態よりかはおいしいのだから、幸せなことだ。


 15時半に道の駅を出て、鉄道の駅へ。観光列車「あそぼーい」に乗る。




 およそ列車とは思えない内装に、本棚やキッズスペースまである。親子連れの多い車内で浮いているのは重々承知だが、僕も負けじと「くろちゃんピンバッチ」を買って、Karrimorのリュックに装着した。


 17時に熊本駅に到着。路面電車に乗って今日の宿、「染物と宿の中島屋」へ。


 いわゆるゲストハウス。僕はセレブなので個室に宿泊する。一泊3,000円と暖房費200円。どこか独房を思わせる部屋がラグジュアリーな時間を演出する。(良い宿です。)




 荷物を置いて、街を歩く。熊本城を眺めながら北上し、熊本ラーメン屋「こむらさき」へ。にんにくの風味が立ったとんこつラーメン。

 こむらさきを出て、くまモングッズを物色しながら繁華街を歩く。宿の人に教えてもらった居酒屋「じゅんコロ」へ。




 馬刺し(市価より安い)と、からし蓮根とじゅんコロオリジナルブレンドの焼酎。
 カウンター席でマスターとしばし歓談。
 「どこから来たの?」
 一人旅を絵に描いたような状況。
 焼酎一杯で十分酔ったので、宿に戻って寝る。