2013年3月1日。金曜日。現地滞在時間を少しでも稼ぐべく、金曜夜発の便を予約していた僕は、荷物一式をバックパックに詰めて出社していた。
定時の鐘(実際は鳴らないけれど)と共に退社し、一路電車で成田空港を目指す。「決して停まるな」と念じた甲斐あって、無事にたどり着くことができた。
「これも日頃の行いの成果よ」と驕り高ぶっていたのも束の間、出発直前になってデジカメが作動しなくなった。もはや動かぬ鉄塊となったカメラをバックパックの奥底にしまい込み、本旅行の撮影はiPhone一本で臨むことになった。
定時の鐘(実際は鳴らないけれど)と共に退社し、一路電車で成田空港を目指す。「決して停まるな」と念じた甲斐あって、無事にたどり着くことができた。
「これも日頃の行いの成果よ」と驕り高ぶっていたのも束の間、出発直前になってデジカメが作動しなくなった。もはや動かぬ鉄塊となったカメラをバックパックの奥底にしまい込み、本旅行の撮影はiPhone一本で臨むことになった。
出発前にカメラ壊れたw
— 3mc (@3mc) March 1, 2013
今回の航空会社は、自身初のカタール航空だ。まずは中継地のドーハへ。
夜間のフライトではあるけれど、決して機内食を食べ逃がすまいと強い気持ちで挑んだ。
ドーハに着いたのは現地時間の朝4時半だ。
ここから、7時発の便でブダペストのリスト・フェレンツ国際空港に向かう。もちろん機内食を逃すわけにはいかない。
現地着は11時35分。入国手続を済ませ、ATMで現地通貨(劇画調)を調達。
空港から、路線バス200Eとメトロを利用して市内へ向かう。
無事、市内へ到着。
今回の旅行では、なんとなく気分が乗らず、いつもは行う初日の宿の予約すらしていない。
自分の旅行史上最も準備してないなぁ。初日の宿すら予約していない。
— 3mc (@3mc) March 1, 2013
飛び込みでBig Fish Hostelの一部屋を確保することができた。入口から靴を脱いで入るスタイルなので、大変清潔で良いホテル。床もヘリンボーンでおしゃれ。
荷物を置いて、街へ。
ブダペストには、誰が言ったか知らないけれど、「世界一綺麗なマクドナルド」があるというので寄ってみた。確かにおしゃれだ。
昼食は、宿の人おすすめのFrici Papaへ。地元の人で繁盛していて、とてもおいしい。WiFiもバシバシ飛んでいる。
街歩きを再開。まずは聖イシュトバーン大聖堂へ。1905年完成にして、現在もブダペストで最も高い建造物(96m)であるそうだ。
大聖堂を出て、ドナウ川方面へ。
ドナウ川を挟んだ西側は丘(ゲッレールトの丘)になっており、ブダペストの旧市街を一望することができる。
丘の頂上にはブダ城が、その語呂の悪さを感じさせない姿で鎮座している。
やがて街に明かりが灯りはじめると、「ドナウの真珠」と称されるブダペストの本領が発揮される。
丘を下り、今一度ブダ城を見上げる。ブダペストの夜景は綺麗だと聞いていたけれど、事前に上がっていたハードルを十分に超えてきたことに驚いた。
そして目指す先は、ハンガリー国立歌劇場だ。
ラトビアのリーガで観劇して以降、旅行中、機会があれば劇場に足を運ぶようにしている。日本よりずっと手軽な金額で、バレエやオペラを楽しむことができるし、劇場の見事な内装を見ることができるのも良い。
素晴らしい公演だった。何の公演であったか覚えていないのが悔やまれる。
歌劇場を出て、夕食を食べてから宿に戻る。
翌日。たまには隣国に足を伸ばすのも良かろうということで、オーストリアのウィーンに行ってみることにした。
早朝のブダペストを駅(東駅)まで歩く。
窓口でチケットを購入。
出発まで時間があるので、駅構内をぶらぶら。朝陽に照らされたホームが美しい。
列車はミュンヘン行きのようだ。寝過ごさないように気をつけなくては。(別にミュンヘンに行っても困ることは無いのだけれど。)
車両は新しくて、モニターでの案内もとてもわかり易い。
乗り過ごすこと無くウィーン着。
まずはウィーンの宿をMargareten Hostelに定めて荷物を置く。
ランチは宿の人に聞いた、Cafe Metternichというお店に入ってみる。メニューを見ると「Schnitzerl」という文字列が。これは「シュニッツェル」と読むに違いない。当の「シュニッツェル」が何であるかはさっぱり思い出せないけれど、ウィーンを代表する料理に違いないということでオーダーする。
結果、カツレツであることが判明。
地下鉄を乗り継いて、ウィーン中心部へ。
ウィーン美術史美術館へ。「頭痛が痛い」を感じさせる名称であるけれど、それが日本語訳の賜物であるかは不明。
展示品は圧巻の一言。文字通り「所狭し」と壁の上から下まで一面に絵が展示されていた。個人的にはブリューゲルが好みだった。(撮影は可だったと思うけれど、「絵の写真を撮る」という行為がうまく飲み込めなかったので撮らなかった)
お洒落なカフェスペース。ここでMacbookを開いて「ッターン!」とやれば、ノマド冥利に尽きるというものだろう。
美術史美術館以外にも豪奢な建物に圧倒される。
日が暮れると街が輝き出す。
怒涛のように押し寄せるウィーンという都市の持つ文化的・歴史的な厚みを実感する。
夕食はFERDINANDTへ。末尾のTは必要なのだろうか。
店員におすすめを聞いてオーダーしてみる。
シュニッツェルと再会。 地下鉄に乗って宿に戻る。
翌日。トラムと地下鉄を乗り継いて、シェーンブルン宮殿へ。
ちょっと用事があるので、宮殿の中には入らずに、外をウロウロする。
ここウィーンから、隣国スロヴァキアの首都ブラチスラヴァが近いということに気づいたので、ちょっと行ってみることにした。
一時間ほどでブラチスラヴァの駅に到着。得も言われぬ「東欧感」にどこかしらほっとする。
旧市街まで歩く。
宿を見つけて、荷物を置く。
旧市街はとても狭い範囲にまとまっているので、少し歩けば小路も全部制覇することができる。
街歩きは日が落ちてからが本番だという説もある。
ウィーンの宝石を散りばめたような長大重厚さも良いけれど、ブラチスラヴァのサイズ感が自分には心地よく感じられた。
食事もおいしい。
ブラチスラヴァの夜が更けていく。
翌朝。旧市街の西側にブラチスラヴァ城があるようなので行ってみる。
大きすぎて全景が収まりきらない。
城のある高台から、街を見下ろすことができる。
ブダペストに帰る電車が来るまで、街歩き。
再びブラチスラヴァの駅へ。
久しぶりのブダペスト。中央市場に足を運ぶ。
そしてまた夜の街歩き。
恋人たちの夜が更けていく。
翌日。日本へ帰る日。相変わらずぶらぶらと街歩き。
そして電車を乗り継いで、懐かしの路線バス200Eで空港へ。
当然帰りの機内食も逃すことなく、帰国したのでした。
飛行機で前の座席がアメリカ人だと、全力で権利を行使してリクライニングしてくるから要注意。
— 3mc (@3mc) March 10, 2013
おしまい。
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